第二部「魔術士オーフェンはぐれ旅 我が夢に沈め楽園(下)」
前巻から続くお話。
「ボルカンが死んだ」
と聞かされたオーフェンは、半信半疑ながら、ドーチンと共に森の奥へ。
そこで頭から水槽が生えている、猿の怪物に襲撃されます。
魔術文字を操る怪物から逃れる為、建物の中へ飛び込んだオーフェン達。そこは例の、天人の遺跡でした。
猿が切断した者はまた元に戻りますが、なぜか重力が逆さまに働くように……建物の中で、天井に立つボルカンを発見した二人。
同じ頃ペンションでは、ロッツの部下がシーナとエリス、そして宿の地図を拐う事件が。
クリーオウとマジクはロッツ・ホテルに殴り込みをかけますが、そこで出会った老人に意味深な言葉をかけられます。
彼はギャングのボスである、大フィーン・ロッツ。
シーナが自分の息子を隠した、と言いますが。
そして、さらにその頃。
見知らぬ場所で目を覚ましたエリスは、母が巨大な水槽を見上げる姿を目撃します。その中には、異形の肉塊が……。
宿の泊まり客だった学者、コンラッド氏に会い、ここが天人の処刑場=重力を逆さまにする刑罰を与える場所だ、と教わります。
その時、エリスの悲鳴が……。
たくさんの人間を生け贄にしながら、一つの目的の為だけに生きてきたシーナ。それは、異形の姿になって生き続ける夫(ロッツの息子)と再会すること。
エリスは、自分がその為に作られたクローンだと知らされます。
ロッツとシーナ、因縁の二人の対決。そして、信じがたい事実を知った時、エリスがとる行動とは?
二人の均衡を崩すのは、やっぱりオーフェンの魔術。
新たな旅立ちを迎えるオーフェン達、そしてエリス。
少しほろ苦く、でも、爽やかな読後感のお話です。
Categories: 未分類